*All archives  *Admin

--.--.-- (--)

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【編集】 |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
2007.09.06 (Thu)

神様の部活動、続き 

続きー

【More・・・】



「はふぅ~」
結局、教室には入れなかったな。やっぱ、途中から割り込んで授業を中断するのも悪いし。…俺だし。他の連中は、俺の事をどう考えてるのかな。
…誰も俺に話しかけようとしない、なのに部長は何も気にならない様子で普通(内容こそ変だったが)に話しかけてきた。
-君が仮にどういう人間だろうと、大切な部員である事はかわりない。- こういう事なのか?
2棟の屋上、白い風が涼しい。
「必要無い…か」
世の中には、無駄な事ってすげぇ数で溢れてる。ぶっちゃけ、学校の授業だって極端な意見では、必要無い物だろう。(平行四辺形の面積とか測ったことないし)…けど、そういう物じゃない。あの部長は授業を受けたがってい雰囲気がしたような気がした。
俺も排他されている存在ではあるが、授業を自ら進んで受けたいというわけではない。…先ほど、部長と自分を並べてしまった事を後悔した。
同じなんかじゃない。あの台詞はもしかしたら、部長を傷つけてしまったのではないだろうか…。
空を見上げる、頭上を中心に廻る雲と蒼…この先の向こうに部長が求めている”神”が居るというのであろうか。
「はふぅ」
…なんか、考え事したら眠くなっちまったな。
…。
「ほんぶわぁっ!」
チャイムに起こされた。腕時計を見ると、丁度放課となった頃合。
運が良かった、今の気分的に1分でも早く部室(?)へ行きたかったから。どうしようもなく、不安だったから。
ガラッ
「ういーっす、星沢出勤っすー」
ボンッ
小さな爆発音が部屋の中で木霊した。その音で何故か安堵感を得る俺、部長は、居るんだ。
「お~、ちゃんと来てくれたなっ!」
部長は振り向いて、手に持った丸型フラスコを机に置いた。一体何をやっていたのだろう。
「うーむ、なぁなぁ ニトログリセリン4にTNT3ってどう思う?」
「家が軽く吹き飛ぶレベルだな」
「ふむぅ~、ま…せっかく後輩君が来てくれたんだし、実験は今度にしよう!」
「その実験は、安全のために野外でやる事をお勧めする」
…不安の原因は、これか?…いや、違う…俺が不安だったのは
部長との出会いが全て夢で…部長が居なくなってしまう事だった。
「さーて、んじゃ早速活動を始めるぞっ!」
制服のリボンに手をかけて、引っ張った・・・!?こ、こんな展開は予測してねぇぞ!(妄想中)
慌てて後ろを向く俺…といいながら下半身は元気に…なるなあああああああ!!!
スッスッパサッ っと、衣服のこすれる音と床に落ちる音。静かな教室にその音だけが響く。…高まる、鼓動。
「着替えないのか?」
「ひっ!?」
びくんっ また、情けない声を上げてしまった。…恐る恐る首をまわしてみると…体操着姿の部長が居た。
「ん?まさか制服の下に体操着を着ていないのか?」
「…お、おう」
「ふむ~、ま、私だけの話なのかもしれんなぁ…パンチラとか、よく本に書いてあるし。私は便利というか手間が省けるから制服の下に体操着を装備しているわけだが…、後輩君は、どっちがいいと思う?」
「ど、どっちが良いってそ、そのっ…?」
「つまり、私が制服の下に体操着を着たほうがいいのか、着ない方がいいのか」
「…そりゃ、きな…いや、どっちでも良いんじゃないのか?」
危ない危ない、危うく本性が垣間見るところであった。
「ふむ、んじゃその時の気分に任せるかなーっと。さーて?後輩君は体操着を持ち合わせていないようだが…制服のままじゃ辛いぞ?」
「何をやるつもりなんだ?」
「マラソン」
淡々とした顔で即答しやがった!
「…なぁ、この部活って何をやる部活なんだよ」
「調査の一環として、農作物の生産から昆虫採集。挙句にはバーゲンセール戦争に参戦したりする」
~から~まで と 挙句の使い方を間違って無いか?…確かに、バーゲンセール戦争は”挙句の果て”という雰囲気はある。
「とりあえずだ、無意味な時間を過ごす事はしない。日々変わり続ける日常に、反復練習なぞ必要ないのだ!事は臨機応変!ハイブリッドな身体と精神を持たねば真理の追究なんぞ出来ないのだー!遠足は死ぬまで遠足!」
「お、おう!」
「さぁ行こう後輩君!れっつごーとぅ グラウンドオブスクール!」
俺達は教室を飛び出し、廊下を駆け出す。
「あ、部長、他の二人はいいんっすか?」
「む、一人はおつかい、もう一人は仕事だ!だから今日は君が来てくれて助かったのだ!」
「そ、そうか!」
階段を飛び降り、踊り場でドリフトを決める。すでにここから部活は始まって居るのか・・・。
やっぱり部長って、すげー可愛い人なんだな。
「ん?あまり余所見していると危険だぞっ!」
「うおおおっ!壁があぁっ!」
見とれてたら、壁にやられた。
…。
(…おい、あれ…)
(ちょ、ちょっと…いきましょうよ、下手に見てるとやられるってば)
(あ、あぁ…)
早速、運動部の連中もご挨拶だな。どいつもこいつも警戒の視線を送りながら身をすぼめやがる…俺は何もしてねぇってのに。
そんな事は気にせず、グラウンドへノリノリで入る部長…陸上部とかに追い返されないように俺も入るか。
案の定、陸上部は俺達に動物的な視線を送って去っていった。
「こんな奴さ、俺は」
俺より少し背の低い部長、隣のレーンに立ち準備運動をしている。その間もテニス部の連中…そしてバスケ部の連中が遠目で俺らを見ていた。
「なに、私の事かもしれんよ…。
さーて!軽めに3000メートルえぐるぞっ!321スターットゥ!」
どぴゅーん! 恐ろしいスピードでスタートダッシュを切られた。ええい、いちいち考えるのはやめよう…答えは、部長が持ってるかもしれん…!!
…。
「毎日これはきついぞ部長」
3000m走った後、二人バレーボール(ひたすら俺はレシーブ)、PK合戦(ひたすら俺はキーパー)、そして何故か竹馬を勤しんだ。
そして、空も橙に染まる頃、俺達は2棟の屋上へと来ていた。
「今日は通常の3倍がんばったよ(当社比)」
「ははは…って、ちゃっかり制服に着替えてるし!」
「うむ。着替えが早いってのも乙女のステイタスだからな」
「明らかに、それは男のステイタスだろう」
「そうか?着替えが遅い乙女ってのはうざくないか?」
二人、あかね色の空を見上げる…白と橙の雲は依然と変わらず頭上を中心に廻っていた。
「…なぁ、部長。あんたは本当に、神を信じてるのか?」
「不思議な事を聞くな、君は」
くすっ と笑って、部長は俺に背を向けた。
「私が、神を求めるには理由がある。」
そういって部長は、自らの制服をまくりあげ取り払った。屋上を流れる風が、その行為の意味を俺に教えてくれた…。部長の白い背中には、大きな傷跡が左右、等間隔に二つついていた。
「私な、天才なんだ。存在すらを疑われるぐらいに…私だってどういう事だかわからない、だが勉強などの”データ的な問題”なら考えずとも頭に浮かんでくる。判ってしまう…という奴だ。だから、私には勉強は必要ないらしい。…人の心なんて、ぜんぜんわからないのにな」
「それで、神がかり的…というわけか」
「あぁ、だが私は自分を神だとは思っていない…背中の傷のおかげだ。この傷、場所が天使の翼みたいな位置にあるだろう?もし翼の痕ならば、私はさしずめ堕天使といった所だろう。…この傷の記憶も、両親も居ないしな」
部長の言葉、ひとつひとつに深い意味が込められている。それだけを、身体で感じる事ができた。俺には、部長の悲しみの中身も、辛さも知る事ができなかったが…意味だけは理解できた。
「だから、知りたいのさ…神様とやらの居場所をね」
部長は袖に腕を通しながら、俺のほうに首を向けて微笑む。
「一発ぶん殴って、私の生きる意味を問いただしてやりたいのさ。」
開いた手を強く握る。…俺は、この部長にどんな声をかけてやればいいのか。特に良い言葉は思いつかないが、ただ…これからよろしくという意味で。
「なぁ、部長…名前は?」
「秋乃綿奈(あきの もこな) だ、軍の記録では死んだことになっている。」
「そうか、よろしくな部長」
「あぁ、よろしくな 後輩君」
…俺達の部活が、今 始まる。
スポンサーサイト
【編集】 |  00:56 |  小説  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

コメントを投稿する


管理者だけに表示

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。