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2007.05.30 (Wed)

うーむ 

俺「仕事仕事っ!」
-第5話-
「兄貴」

【More・・・】


キーンコーンカーンコーン
教師「では、皆さん 3年間よろしくおねがいします」
と、担任の言葉で高校生活一日目は終わった・・と思いたい

純「さて、自由時間という名の悪夢の始まりだな・・」
翔「教室内部からの視線は止んだみたいだがな・・・」
何人か純の事を見て顔を赤らめている女子は居るみたいだが・・・。
まぁ、朝の恐竜の大群程の事態にはならないだろう・・・。
一年間一緒のクラスで過ごしていくんだ・・・そんな騒いでられないだろう。

姫「せーくんっ♪」
楽しそうな笑顔で姫様登場。
冷たい視線を四方八方から浴びる、どうやら姫は本当に・・・
1-Cのお姫様なんだろうな・・。
ヒソヒソ声も聞こえちまうぜ・・・、やれやれ頭痛いな。
純「・・・なんだかんだいって、俺達前途多難だな」
翔「そうだな・・・平和に行きたいものだぜ」
姫「なんかあったら・・私が守りますよ?」
翔「多分、俺が守らなきゃあかんのだと思う・・特に姫は」
姫「えーっ? それ、どういう意味?」
希望に満ちた姫の視線と 周囲の嫉妬の視線が痛い。

黎「・・・はぁ、とりあえず廊下・・出る?」
純「その時は覚悟を決めるぜ」
翔「とりあえず、俺は噂になってねぇから・・・俺だけ安全か」
姫「え?せーくんも かっこいー って事で噂になってるよ?
特に・・・顔だけは良い純とセットですからね・・・来ますよ」
翔「まじかよ・・・純、ちょっとお前不細工になってくれ」
純「そういう好都合な注文無しでしょ!」
姫「んー・・・せーくん次第だけど、私は誰にもせーくんを渡さない。」
姫の言ってる事の意味は判るが・・・今それの奥部を確かめる時ではないだろう。

翔「とりあえず、物理的要因で俺が奪われるかもな」
と、言っておけば・・・その場しのぎにはなるだろう。
実際、姫の言ってる”そういう事”についてはあまり踏み込みたくない。
もしも勘違いだったらそれこそ恐ろしい。

姫「そしたら、物理的要因で取り戻すよ♪」
ま、今考えるべき事ではないだろう。
今考えたら・・・周りの連中の行動が計り知れないしな。

黎「判る?」
翔「判るぜ、他のクラスの連中が姫や純が教室から出る事を待ってる事ぐらい、
殺気がヒシヒシと伝わってくる」
純「でも、出られなきゃ帰れないぜ」
姫「うん・・・お姉ちゃんがどんだけ悩んでるか知ってるから・・・
結構、怖いね・・・」
翔「まぁ、連中は姫や胡桃さんの事なんて考えて居ないからな」
嫉妬の炎を燃やしてる人間達に聞こえるようにわざと大声で言ってやる。

姫「うん・・・そだね」
その途端、俺達を突き刺す視線は止む。 そして教室から次々と
男子たちが出て行く。
黎「今がチャンスね、出るわよ!」
そうだ、クラスの男子たちが廊下を歩いてる状況なら熱狂的なファンでも
多少は速度を削がれるだろう。
男子たちがあけたドアとは別のドアを一気に開け放ち・・・
俺達は強く床を蹴り教室を脱する。

しかし、ファンも次々と自らの教室を飛び出し1-Cのドアへ迫ってくる。
階段まで6歩大きくステップを踏めばたどり着ける。
しかし・・・

バタンッ!
姫「ひゃっ!」
翔「姫!?」
姫の華奢な脚は、俺達の強烈なロケットスタートに合わせる事が出来ず、
躓いてしまい、床に倒れる。

黎「姫っ!?」
純「くっ!」
しかし、純と黎に立ち止まることはできない。既に純と黎目当ての集団は
俺達に接近していたのだから・・・無論、一番数の多い姫目当ての人間も、姫が倒れた事など気にせず接近中。

翔「お前ら先に行け!」
純達は右腕を上げ、階段方向へ消える。 それを追って2つの集団も消える。
姫「あたたた・・」
翔「大丈夫か?」
姫「うん・・・・」
姫の体を起こす。 案外姫はダメージに弱い体なのだろう・・・。
足取りもおぼつかない。
俺達は教室の入り口のドアの前で立ち往生。
そして、囲まれる。

姫「・・・。」
ま、何もしなけりゃ黄色い声が姫に向かって降り注ぐのだろう。
気づけば俺は姫の白い手を握っている。
そんな光景を見れば、熱狂的なファンってのは・・・
一斉に俺を殺意の目で見てくるわけだ・・・。
姫「せーくん・・・」
熱狂的なファン・・というより、1-C以外のほとんどの男子がここに居る。

「おい・・あいつ・・」
「何、姫さんの手触ってんだ・・・離せよ・・」
ざわめきが煩い。
もとい、あの生徒会長の鉄壁宣言によって、胡桃狙いが姫狙いになったのだろう。
群れから一人、インテリ染みたメガネをかけた男が一人前に出る。
・・名札のラインから見るに・・こいつ3年かよ。

「おい、君。その手を離したまえ」
翔「なんすか?あんた」
姫の口から声は出ない。 ただ、俺の手を強く握り返す。
今まで・・といっても一ヶ月も無いが、姫が大勢の前に居るって事見てないしな。
多分・・・姫は、あの生徒会長みたいに大勢の前で啖呵を切る事は出来ないのだろう。
「僕はね、白井姫さんを保健室に連れていきたいんだ」
なんていう身勝手な理由。

「君がそこにいると、姫さんの脚が治せないだろう?
第一、怪我してたらどうするんだ?君が転ばせるような展開に持っていったのに」
翔「そういう状況を作ったのはあんたらだろうが」
姫「・・・・」
姫の体は震えている、多分怖がっているのだろう。
「は?僕らは何もやってないよ?ただ、君が女の子を転ばせたのに
あまりにも理不尽だから、僕らは心配して見に来てるんだよ」
ああいえばこういう。 大体このくらいは予想している。
「ということで、そこをどけよ。姫さんは僕らが責任を持って保健室へ
つれていくから」
「さっさとどけよてめぇ!」
「入学初日から調子のんなよ」
「力ずくでもどかしてやろうか?」
「お前よりも、姫さんには俺らのほうがお似合いなわけ、わかる?」
気づけば周りは三年生に囲まれている。
しかし、長年培ってきた(エセ)クールハートをここで使わずいつ使う。
そうだ・・6年前、俺は何事にも動じないって決めたはずだ。

翔(姫、少し嫌な事するが・・・大丈夫か?)
姫に囁く。
姫は返事こそしなかったが、手を強く握り返してくる。
実際、よく考えれば手を握り合う事ってのは何かアレだが・・・
それよりも、姫の事を少しも考えないこいつらが気にくわねぇ。
そんな気持ちで・・・・。

翔「姫の顔、見てから言えよ。あんたら」
「何を言って・・・」
姫は顔を上げてくれる。 それが精一杯の勇気なのだろう。

そう・・・姫の頬には涙が流れていた。

「・・・。」
「こいつ・・・最低だ」
「姫さん・・・可哀想に」
・・・こいつら・・どこからどこまで・・・。
ざわめきは静かになり、やがて己を正当化するかのように俺を批判しはじめる。

多分、こいつらに論は通じないのだろう、くっそ頭が痛くなってきた。
しかし、気にいらねぇ。

姫「そこ・・通してもらえますか・・」
姫が口を開いた。
「ん?姫さんどうした?その男が邪魔だって?」
インテリなメガネ野郎が汗をかきながら聞き返す。
「そこ、通せっていったんだよダボが」
人ごみから少し外れた所から声が響いてくる

翔「・・?」
姫「え・・・?」
カツッカツッカツッ
とても上履きの音とは思えない足音をさせながら近づいてくる声の主。

「ふぅ・・・まったく、お前らほんっときたねぇやつだな」
人ごみが二つにわかれ、その声の主の姿を俺達に拝ませてくれる。
・・・ってタバコすってるぞこいつ。

タバコ吸ってるだけじゃない、金髪で黒のスーツ、Yシャツは第3ボタンまで開けて胸元がはだけている。
そして、ピアスとネックレスが目立つ。
「ぁ・・・?おめぇなんだよっ!?」
一人が叫ぶ
「教師だ」
・・・はぁ?

「ちょっと都合で入学式に出られなかったこの学校の教師だよ、俺様は」
一人称俺様。

姫が困ったような顔で俺を見てくる。
俺も困った。
多分・・・姫の頭の中では
この状況から俺が姫を助けだして、なんたらかんたら~ っていう
(こっから)
姫「せーくん・・・お礼に・・私を・・あ・げ・る☆」
(ここまでは翔自身の妄想)

だったに違いない!
謎の教師「で、お前らさっさと帰れ、下校時刻だ」
「せ・・先生(?) しかしですね・・・この子・・怪我してるみたいで」
謎の教師「そうか、俺が養護教諭なんだがな。ここで診れるからお前ら帰れよ」
「しかし・・」
謎の教師「うっせかえれ」
やくざみたいな目つきで周囲を謎の教師は見渡すと、しぶしぶとファン達は引き上げていった。
捨て台詞に俺の悪口を撒き散らしながら。
・・・。

謎の教師「で、お前ら災難だったな」
校内でタバコを余裕で吹かしながら見下ろしてくる。
姫「えっと・・・あの・・ありがとうございました・・」
謎の教師「礼なら後でそこの彼氏にするんだな。」
姫「・・か、彼氏じゃ・・ないですよぅ」
赤くなっている・・・。
さて、本日2回目の状況が掴めない事態発生。

黎「姫!?」
階段の方向から聞こえてくる。
謎の教師「んぁ?」
姫「あっ?」
翔「ん?おかえり」
純「なんとか撒いたぜ・・・そっちが大変そうだったな、他の男子の顔つきで判った」
翔「まぁな、この先生のおかげで助かったが」
黎「・・・って兄貴!?」
はぁ?

さらに状況が掴めない・・・もうどうにでもしてくれ・・。
・・・。

姫「あ~怖かった~」
帰りの坂道を下りながら姫が大きなため息。
純「ほんと・・・胡桃さんの気持ちがわかったぜ」
黎「学年トップの美男美女は大変ね」
翔「にしても・・・タチわりぃよなぁ・・」
黎「ほんと・・・で、あんたらいつまで 手をつないでんの?」
姫&翔「へ?」
バッ 慌てて手を離す、これはしまった。
畜生顔が赤いぜ姫
・・・多分、俺もだ。

どうやら、あの教師は 今年から新任の養護教諭で、
麻田 明(あさだ あきら)といって、黎の兄らしい。

姫「・・・・。」
ぎゅっ
姫「・・・だめ?」
・・・俺は・・いつ答えを出せばいいんだろうな。
多分・・・幸せな青春生活は近いです。 俺はこの子に勝てないと思います まる

黎「・・・とりあえず、このアイドルフィーバーはいつまで続くのよ」
翔「さぁな・・・黎さんならアレで切り抜けられるんじゃないか」
黎「黎でいいわよ、私も呼び捨てにするし。 アレは最終手段」
姫「あ、そーいえば せーくんのおとーさんも・・アレだよね」
黎「まじで?じゃぁ気兼ねなく話せるわけね♪」
翔「とりあえず、姫以外まともな人間はいねぇってことだな」
純「俺は!?」
3人「却下」
純「僕は魔法使いじゃないのに・・・。」
ついでに、俺もだが。

黎「ま・・しばらくはこのアイドル騒ぎと、4人で戦っていく事になりそうね」
・・・不思議な、青春物語の始まりだぜ・・。

よく晴れた桜の舞う空を仰ぐ。 右手には絶えず温もりが流れていた。
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