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2007.04.17 (Tue)

十六夜月へ誘います 

俺「凍りつく願いは今も形を残したまま闇に沈みー♪」
純「変な作詞をするな」
父「とりあえずお前の学校事情はすばらしいな」
俺「ふっふっふ・・・The多忙」
純「そのうち押しつぶされるぞ」
俺「ふっふっふ・・・The覚悟」
父「結局女にモテないな」
俺「ふっふっふ・・・The諦め」
純「で、明日は生徒会かー」
俺「ふっふっふ・・・The楽しみ」
父「とりあえず、書け」
俺「ふっふっふ・・・The後回し」

【More・・・】



-6月13日-(月)

姫「199X年
世界は核の炎に包まれた!!
海は枯れ
地は裂け・・・
あらゆる生命体が絶滅したかにみえた・・・
だが、
人類は死滅していなかった!!」
翔「あー」
歴史の授業、最近知ったが 鼻くそが美味い。
姫の教科書の朗読をBGMに 流れる水色の風と白い雲を眺める。

姫「や・・・やつはジードだ!!」
隣のヘタレイケメンメガネ野郎はいびきを掻いてねてるし。
俺も、こんな世紀末救世主伝説の勉強なんてしたくはない。

姫「ケーン!来ちゃだめええ!!」
純「り・・・リンが喋っただとぅ!むにゃむにゃ」
きっと、純の頭の中では再放送が始まってるのだろう。

音を立てずに時間が通り過ぎていく。
窓をあければ心地よい空気が流れ込んできた。
窓際の席だけあって、南中近くの陽の光が気持ち良い。

姫「アータタタタタタタタタタタタタァッ!!」
姫の言葉の連射が教室内に響く。
姫「ホーアタァッ!!北○百烈拳
フィニッシュが決まったようだ。

純「貴様の拳など蚊ほども効かな・・・・い!?
純の夢の中であのモヒカン野郎が破裂してんだろうなー・・・。
ふーなんだか和むな・・・。

・・・。
放課後ー

「あ・・・あのっ 芹沢君っ!」
翔「はいほい?」
見知らぬ女子から話しかけられた(単に俺が女子の顔を覚えないだけだが)わけだが・・。
その子には可愛らしい封筒が握られていた。
ラブレター?

しかし・・・となりに姫が居るぞ?Girl
「三ノ瀬君に・・これ・・渡してくださいっ!」
なるほどね。 
そして、姫、凍りつくような視線で見るな。
姫「純ってモテるんですよね~」
翔「顔だけは良いからな、奴は」
姫「せーくんもかっこいいから モテてもおかしくないですからねー」
翔「俺か・・・ま、あのクソ親父の遺伝子を継いでるからな・・・」
心なしか、髪の毛が白くなってきている気がするのだが・・・
老化現象か?

姫「さて、純はどこに居るのかなー?」
翔「・・・多分、あそこだ」
姫「あー、この学校で最近話題になってる
”告白すると必ずOKされる5階階段踊り場”かー」
翔「あいつ、先週の木曜から毎日あそこ行ってるからな・・・。
割とファンが多いんだな・・・ま、相談を親身になって聞いてくれるとかそういうので
なんか噂になってたけどな・・・。

・・・。
純「ごめんな」
女の子「うん・・・しょうがない事だよね・・・がんばってくださいね!」
純「うむ、俺よりもっと良い奴は居る。」
目に涙を浮かべながら少女が一人、踊り場を出て行った。

純「次は・・・っと」
翔「よう」
純「なに!?翔だとぅ!?」
翔「実はな・・・これ」
封筒を差し出す。

純「・・・く・・俺はどうしたらいいのだ・・。」
翔「迷う事はない、素直に自分の気持ちを伝えればいい。」
純「しかしだ・・・翔
今まで俺に告ってきた女の子には
『俺、芹沢翔の事が好きだから。 あいつには姫が居るけど、いつか俺が奪う。
すまねぇけど俺は男が好きなんでね・・・。俺を好きにならないでくれ』
って断ってたけど・・いざとなるとお前・・・。
しかし俺は自分の気持ちには嘘を・・・」
姫「純?」
純「し、しかし姫!私に決して悪気は!」

画像が乱れております、しばらくお待ちください。

姫「もー 許せないよねー」
踊り場に 元純を置いていき俺達は帰路に着く。

姫「乙女心を弄ぶなんて・・・」
翔「あいつなりに善処はしたんだとは思うぞ」
姫「純ってね・・・彼女出来たこと無いんですよ」
翔「そうなのか・・・。 確かに、あいつは一人の女に絞れそうにないな」
姫「そして・・・告白を断る本当の理由は未だに不明なのです・・。
私にも教えてくれないんですよー」
翔「深い考えがあるのか、本当にホモなのか・・・」
姫「それともタダの馬鹿なのか・・・。」
2人「うーむ」

・・・。
姫「それじゃ、また明日♪」
翔「ういういー」
・・。

ガラッ
父「よう、人生ゲームやろうぜ」
翔「・・・。」
あんたの人生がゲームだよ(笑)

-6月17日-(金)

うーむ・・・何を忘れているのだろう。

姫には言うべき事があるはずだ・・。

それは別に辛い事じゃない、でもとても重要な事をいい忘れてる気がする。
ま、いいか。

翔「とりあえず・・・。」
姫「はい、なんですか?」
翔「俺をベッドから落とすのはやめてくれないか?」
姫「落としてるわけじゃないですよー!入ったら落ちちゃうんです!」
翔「ならば入らなきゃよかろう!」
姫「乙女に我慢しろというのですか貴方は」
翔「うむ」
姫「ぶー そんな事言うと毎朝起こしませんよー?」
翔「・・・起こしてもらってるのは ベッドから落ちた衝撃に・・なんだがな」
姫「でも、結構快適な目覚めじゃないですか?
いつも気だるくて布団から出れないー ってやつ。
あれが無いんですよ!」
今更気づいたのだが・・・・ 姫って寝ぼけてる・・。

姫「うにー せーくんのかほり~」
うーむ・・・ってことは俺は まだ”素の姫”を見てない事になるのだろうか・・・。
なんか、少し悔しいな。

父「いやー姫たん毎朝悪いねー」
姫「いえいえー せーくんのためなら労力は惜しみません!」
瑠衣「・・・情けない兄君ですまないな・・」
翔「瑠衣、毎朝姫に謝らんでくれ・・・」
毎朝姫がおれんちの朝食を作っているわけだが・・・。

翔「姫の家はいいのか?」
姫「おねーちゃんが作ってくれます♪」
胡桃さん、良い人だな・・・。

しかし・・・俺は姫の事を知らなすぎなんじゃないだろうか。
姫「~♪」
こうして毎朝手を繋いで学校へ向かい、毎日隣同士で同じ弁当を食べる。
そして、手を繋いで家へ帰る。
俺達の距離は限りなく近い、 いやゼロのはずだ。
しかし・・・俺は姫の事を知らない。
そして、姫は俺のことを知らないはずだ・・。

姫の好きな事、嫌いな事・・・こんなに近くに居るのに知らなかった。
そんな事に今更気づかされる。
そして、それは 言い忘れている言葉と関係している、そんな気がした。

姫「あ~ん」
姫の作ってくる弁当は毎日違う、そしてその全て全てが美味い。
翔「うむ・・・美味いな」
姫「愛情込めて作りましたからー」
翔「・・・うーむ」
姫「どうしました?」
翔「いや・・・姫ってどんな食べ物が好きなのかなーってさ」
姫「私ですか?? それよりも せーくんの好きな食べ物ってなんですか?」
そうだ・・・いつもそうだった。
姫の事を聞いても、俺のことに返される。
だから俺は姫の事を知らない。

・・・わざとやってるのだろうか。
翔「いや、俺の事はどうでもいいだろう。姫は好きな食べ物とかないのか?」
姫「え・・・  んー・・・そうですねぇ・・せーくんが、おいしいって言ってくれた食べ物ですっ」
そうだ、いつも俺だ。
なんだこの違和感は・・・。

翔「いや、そうじゃなくてな。俺とか関係なしに、姫の好きな食べ物って何なんだ?」
姫「・・・知って・・ 知ってどうするつもりですか・・?」
・・・なんだ?
別にどうもしない。・・・何を恐れているのだ。

翔「いや、そうだな・・・今度おごってやろうかなーとでも思っていたからな」
姫「い、いいですよぉ!私の事は気にしないでくださいなー♪」
姫も自分の発言の不自然さに気づいたのか、慌てて取り繕うとする。
・・・何故だ、おかしい・・・。
俺が今まで感じたことない感情が俺の中に芽生える。

翔「うーむ、しかし・・・お世話になりっぱなしだからな。
義務感という奴か?ほら、お礼ぐらいしたいじゃないか」
しかし、あくまでも表に居る俺は冷静。

姫「・・一緒に・・居てくれれば・・それでいいんですから・・・」
翔「それじゃつまらないんじゃないか?」
姫「それでもいいんです・・・一緒に居てくれて・・・。
私に尽くさせてくれれば・・・それで、いいんです・・」
翔「姫」
俺は姫を追い詰めている。
それはなんとなく自覚は出来た。
しかし、嫌だった。 壁を作られてるようで・・・。

姫に入り込む事を拒否されてるようで・・。
姫「・・・っ!」
何かに気づいたかのように、姫は目線を落とす。
それは、最も恐れていた事が起こったのかのように・・・。

姫「許して・・ください・・」
翔「怒っちゃいない」
姫「・・・別に・・・拒絶するつもりは・・なかったんです・・・」
俺達は互いの事を(俺が姫の事を知らないだけかもしれないが)
心は通じ合っていた。
だからだろう・・・。

姫「・・・私の好きな・・食べ物は・・・」
震える唇でその言葉を言おうとする
しかし、言葉は喉につまり、無色の息しか出ない。

翔「ったく・・・」
わからなかった。

姫の事を知る事よりも、姫の泣く姿を見たくないという意思のほうが強いことが。
翔「あまり、聞いちゃいけなかったみたいだな。許してくれ」
姫「い、いえ・・・そ・・その・・手・・・繋いでいてくれますか?」
翔「あぁ」
大切な宝物を包むかのように俺の手を姫は両手で包む。

姫「好きな食べ物は・・・たこ焼きです」
・・・そして、これもこれで意外だった。

・・・。
翔「はぁ・・」
結局、姫の好きな食べ物はたこ焼きという事だけしか判らなかった。
翔「姫ってさ、ああしたい こうしたい って言わないよな」
純「ん? いや、そうでもないな。」
翔「まじで?」
純「まぁこの年頃の女の子にしては言わないほうだが
皆無じゃない」
翔「俺に向けて言った事ねーぞ? 俺に関する事以外でな」
純「ふむ、ま、あいつの事は 実は俺もわからねぇんだ」
翔「・・・お前だって10年以上ご近所さんだろ?」
純「まぁな、それでもわからねぇものはわからねぇぞ。
あいつに趣味を聞いても せーくんと一緒に居る事って答えるからな。」
翔「お前にでもか?」
純「俺だけじゃない、普通の女の子に対してもだ。」
翔「うーむ・・・謎だな」
純「翔、お前も十分謎じゃないか・・・。 姫が毎日弁当で違うメニューを出してる理由知ってるか?」
さすが純、知らない事は本当に少なそうだ。
いまさらこいつの慧眼は不思議に思えない。

純「あれは、お前の好きな食べ物を見つけるためだ。」
翔「俺の・・・?」
純「あぁ」
翔「・・・俺の・・・そういえば・・・ねぇな」
純「ないのか」
翔「うむ・・・今思えば 俺って趣味とかそういうのもねぇな
今まで生きてきた中で気にしたことも無かった。」
という事は、姫も俺と同じなのだろうか・・。

いや、そんなんだったら 俺を好きになる事なんて無いだろう。
純「うーむ、姫ってぶっちゃけかなり謎だよな・・お前もしかり」
翔「そんなお前が一番謎だよ!」
純「・・・俺の好きな食べ物はたこ焼きだ」
むかつくので殴りました。

姫「・・・せーくん、明日も暇ですか?」
翔「”も”ってなってる時点で確信犯だな」
姫「あははー 明日・・家、来ません?」
翔「ん?そうだな、といっても隣だしな」
姫「ですねー・・・ 私、せーくんに私の事・・もっと知ってもらいたいです・・」
翔「んっ?」
意外にもこういう展開か。

翔「じゃ、俺も姫に俺の事もっと知ってもらいたいな」
姫「はいっ♪ 私のダメな所とかも見せちゃいますけど・・・
覚悟しておいてくださいね!」
翔「あぁ、しかし俺はいつもと変わらんと思うがな」
姫「うーん?もしかしたら、意外な一面が見れるんじゃないかなーって期待してまーす」
・・・俺を電気椅子にでもかける気だろうか。

姫「それじゃ明日~」
翔「おう、たこ焼き持ってくぜ」
姫「は~い♪」

・・・。
これで・・・いいのだろうか。


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