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2007.04.06 (Fri)

ぺっぷしぺっぷし 

俺「本編のみお楽しみください。」

第12話「Hold you」

【More・・・】



胡桃「ふむ・・・寝つけないか?」
姫「うん・・・ちょっとね」
胡桃「だろうな・・・で、どうするんだ?」
姫「今日は・・・とっても幸せだったよ。」
胡桃「翔君に抱きしめてもらえたからか?」
姫「それもあるけど・・・せーくん・・・いろいろ話してくれたもん。
前の街での事とか・・・。 なんか、すっごい優しかった・・・。」
胡桃「ふむ・・・でも、不安そうだな」
姫「うん・・・ せーくんが、私をどんな風に思ってるのかって・・・・」
胡桃「信じてるだろ?」
姫「うん・・けど、わからないよ・・・。
せーくん・・すっごく優しい人だから・・・。
私のために抱きしめてくれたんじゃないかなって・・・。
そう・・・思えてきたよ・・・。」
胡桃「姫のためならいいじゃなか」
姫「ううん・・・ただ、私の気持ちを配慮して抱きしめてくれたんじゃないかって・・・。
ほんとに・・・だめ・・・頭痛いよ・・」
胡桃「また熱出すぞ? 明日になって確かめればいいじゃないか」
姫「・・・だよね・・ごめんね・・おねーちゃん」
胡桃「なに、姫の悩みは私の悩みだ。 ゆっくりおやすみ」
姫「おやすみなさい・・・」
ガタンッ(ドアの閉まる音)

胡桃「・・・翔君・・・。」

・・・。

姫の感触がまだ腕に残っている。
やわらかくて、熱くて、壊れてしまいそうで・・・。
俺にすがり付いてきた姫。
俺は・・・もっと姫を抱きしめていたいと思った。
ずっとあのままで・・・。
けど、それが姫の事を好きだという事なのだろうか。
・・・俺は・・。
翔「くっそ・・・!」
自分に腹立たしい。
証拠が欲しい・・・。
俺が姫の事を好きだという事。
姫が俺の事を好きだという事。
その二つを裏付ける証拠が欲しかった。

翔「わからねぇ・・・」
好き・・・という感情の定義が判らなかった。

・・・・。

真っ赤だった。

雪は赤くそまり、空から降り続いていた。

なんで・・・この雪は赤いのだろう。

なんで・・・この雪は懐かしいのだろう。

静かな世界で・・・真っ赤な雪を見ていた。

・・・。

-4月28日-

姫「おっはよー」
翔「熱は下がったのか?」
姫「ですです、おかげさまで元気ですっ」
翔「黎と純は居ないのかな」
姫「純はともかく、れーちゃんは先にいっちゃいましたねー
なんでも、おにーさんがなんたら だそーです」
翔「胡桃さんは?」
姫「気を利かせてくれました♪」
翔「そうか・・・ じゃぁ いくか」
姫「はいっ」
二人で歩き出す。足並みを揃えて・・・。

俺達は微妙な間隔を空けていた。
姫「それでですねー」
姫はなんともないように話しかけてくる。
きっと気づいている、二人の距離を。
どちらから距離を空けたのだろう。
姫「おねーちゃんに負けないよーにっ私もがんばりますからっ」
翔「そうか、しかし胡桃さんの壁は厚いぞ」
姫「知ってますよー 私の師匠さんですからー」
お互いその間隔を縮めようとしない。
昨夜二人の距離は0であった。
それを俺達は拒絶する事なく、維持し続けていた。
判らない、俺が距離を無くす事を拒んでいるのかもしれない。
・・・証拠だ・・・ 互いの気持ちの、証拠が欲しかった。

登校中、俺から姫に話しかける事は無かった。

・・・。

そもそも、証拠なんて求める必要があるのだろうか。
そんなもの必要無い。
判っている。
しかし、この不安は何だ。
恐れている。
俺は何かを恐れている。

・・姫も同じなのだろうか
俺の気持ちの証拠が欲しいのだろうか・・・。

・・・。

いつもは姫の弁当を食べるのだが、俺は一人学食へと来ていた。
翔「・・・っていってもなぁ」
姫の弁当に舌が慣れてしまっているのか、学食の味はなんとも言えない。
(まずくは無いのだが)

翔「・・・ちっ」
メロンパンを買って学食を出る。
さて・・・どこ行こう。
今から教室へ戻ったところで、姫に申し訳が立たない。

適当に屋上でも行って暇をつぶすか。

案の定、屋上には誰も居なかった。
街が見下ろせて風も清々しいので絶好の昼飯ポイントだとは思うのだが。
メロンパンうめー
・・・・。

キーンコーンカーンコーン
翔「・・・んぁ?」
また寝てしまった・・・。
最近寝る時間増えてるな、俺。
・・・・なんか、すっごい視線を感じる。
しかも至近距離で。

視線の方向、Just右の方向。
・・・。
姫「・・・。」
翔「・・・?」
ひざを抱えて覗き込んでいるお姫様一名。
姫「・・・。」
翔「・・えーっと。」
・・・・とりあえず、謝ろう。

翔「すまんかった・・・。」
とたんに強張っていた姫の顔が緩む。
・・・好感度0は免れたようだ・・・多分。

姫「心配してたんですよ・・・!!」
といっても緩んだのは泣くためか。
翔「・・・すまん」
姫「せーくんが・・・私の弁当・・・食べるの嫌になったんじゃないかって・・。
また・・・どこかに呼び出されちゃったんじゃないかって・・・。
私の・・・こと・・・嫌いになったんじゃないかって・・・」
・・・お約束のパターンをありがとう。

姫「今朝、私せーくんに冷たく当たっちゃったし・・・。」
あれで冷たいのか・・・。 
ああああ、頭痛くなってきた。
翔「俺も、昨日あんな事あったのに・・・済まなかったな。
なんていうか・・反動っていう奴なのかもしれない。」
姫「・・・反動?」
よし、言おう。

翔「俺はな、もっと姫の事抱きしめていたいって思った。」
姫「えっ・・・」
・・・なんだかんだいって、俺は人の心を読めるのかも知れん。

翔「でもな、その気持ちがなんだか判らない・・・
その疑問が・・・俺はムカついてたんだ・・。
俺は、姫が好き という事なのかも知れない・・・。
けど、証拠が欲しかったんだ。 自分の気持ちのな・・・。」
姫「証拠・・・」
翔「今まで恋なんてした事が無かったからな・・・
そして、今も判らない。」
姫「私は・・・ せーくんの事が・・・好きですよ・・・」
ひとつの・・・証拠が手に入った。

姫「・・・好き・・です。」
翔「そうか・・・。」
しかし、俺にはどう答えたらいいか判らなかった。
求めていた物って、いざ手に入るとどうしていいかわからないんだな。
・・・だったら、正直な事を伝えるまでだろう。

翔「・・・俺は、わからない。」
姫「・・・。」
翔「・・・でも、俺は姫の求める事をしてやりたい・・・。」
姫「私は・・・ 貴方に私が貴方の事を好きだという事を覚えていて欲しい・・・です」
翔「・・・それでいいのか?」
姫「はい・・・、そして・・・私の前から・・居なくならないで欲しい・・です」
翔「・・・わかった」
付き合うなんて安っぽい事じゃなかった、姫の願いは。

姫「せーくん・・・」
翔「出来る限り、近くに居ていいのか?」
姫「・・・出来れば・・・」
翔「そうだな、俺も自分の気持ちの証拠を知りたい。
そのためには姫の近くにいる事が一番早いと思う。
だから、これからよろしくだ」
姫「よろしく・・・おねがいします・・・!」

近くに居る・・・ それは付き合うという事ではないのかもしれない。
ただ・・・ 姫の近くに居たいという気持ちだけは、確かだった。



こ こ か ら で す よ ね

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